| 第27回
「宿命の対決」
源義朝(玉木宏)の挙兵を 知って、京に戻った平清盛(松山ケンイチ)は、信西(阿部サダヲ)の死を知り、怒りに震えた。1159(平治元)年12月18日、清盛邸では一門が戦いの 予感に身構えた。しかし、清盛は性急に動こうとしないばかりか、義朝に信西を討たせた張本人である藤原信頼(塚地武雅)に対し、恭順の意を示すよう一門に 命じる。
内 裏を占拠する義朝のもとには、東国から長男・義平(波岡一喜)のほか、次男・朝長(川村亮介)もかけつけ、三男・頼朝(中川大志)とともに守りを固めてい た。東国武士の野蛮なふるまいや、遊んでばかりいて政治に全く興味がない信頼に失望した親政(二条天皇)派の公卿・藤原惟方(これかた・野間口徹)と経宗 (つねむね・有薗芳記)は、自分たちの判断を後悔し始めていた。一方、内裏にいる藤原成親(吉沢悠)は清盛の長男・重盛(窪田正孝)の義兄であることか ら、どう転んでもわが身は安泰だと悠々としていた。
そ のころ、内裏の一本御書所に幽閉されていた後白河上皇(松田翔太)は、今様を歌いながら舞っていた。上皇の姉・上西門院統子(むねこ:愛原実花)はそんな 上皇をたしなめるが、上皇は悲しみにかられて舞っていることに気づく。 何 日待っても攻めてこない清盛にいらだつ源氏勢。そんな折、彼らのもとへ清盛の使いとして家貞(中村梅雀)が訪れた。警戒して信頼のそばに集まる義朝や成親 たち。しかし家貞が信頼に差し出したのは恭順の意を示す証書・名簿(みょうぶ)だった。裏があるはずと疑う義朝だが、信頼は平氏をすっかり信じきってい た。
清 盛邸では宴が始まる。そんな宴の最中に客人が清盛を訪れた。藤原惟方と経宗だった。二人は今回の謀反を清盛に詫び、自分たちは巻き込まれただけで謀反は信 頼がすべて企てたことという。そして東国武士に占拠された内裏を平氏の力で変えてほしいと願った。清盛は二人の言い逃れに怒って脅した後、望みをかなえる 代わりに協力を求めた。
清 盛が策を練る中、時子(深田恭子)が、一方、義朝にも常盤(武井咲)が、このまま仲の良かった二人が戦ってもいいのかと問うが、清盛も義朝も、平氏と源氏 の棟梁であるふたりが戦うのは宿命だと答えた。 内 裏では、藤原惟方と経宗が、源氏勢に酒をふるまい休ませるように信頼にすすめていた。信頼はすっかり気を許し、大半の兵たちが酔いつぶれる中、経宗は後白 河上皇を内裏から救出し、仁和寺に届ける。
一方、惟方は二条天皇(冨 浦智嗣)を女人に変装させて脱出をはかり、六波羅に届ける。それを知った清盛は、都中に天皇が六波羅にいることを触れ回させた。翌朝、ことの次第を知った 義朝は信頼のもとへ駆けつけ、信頼を「日本一の不覚人」と怒りをぶつける。これで源氏勢は、天皇に刃を向ける朝敵となってしまったのだ。
12 月26日、二条天皇がいる六波羅の清盛邸には公卿方のほとんどが集まった。二条天皇はじきじきに清盛に声をかけ、信頼と義朝の追討を命じた。勅命をうけた 平氏は官軍となり出陣の準備を始める。そんな中、三男・清三郎が連れてこられ、清盛から名を「宗盛」と改めることを命じられた。
平 氏の動きに呼応して、義朝率いる源氏勢も意気が上がる。準備をすすめる義朝の前に常盤があらわれ、必ず勝っておなかの子を抱いてほしいと願う。義朝は常盤 のおなかをなでて「牛若」と名付け、強き源氏の武者になると予言した。
義 朝の子らが内裏の守りを固めるところに、平氏勢が押し寄せる。平重盛は待賢門を破り、鎌倉悪源太と呼ばれる義朝の長男・源義平と一騎打ちになる。内裏の各 所でも戦いが繰り広げられた。清盛の弟・平頼盛(西島隆弘)は父・忠盛から授かった名刀で奮戦。源頼朝が宗盛に矢を放つと伊藤忠清(藤本隆宏)がその矢を 払いのけたものの、宗盛は腰をぬかす。内裏の一室では、無事を祈る常盤の前に大男があらわれた。短刀を男に向ける常盤だったが、男は常盤を救おうとする鬼 若(青木崇高)だった。
戦 いがこう着状態に入ると、重盛も頼盛も忠清も軍勢に退却を命じた。報告を聞いた義朝は後を追って一気に攻めるよう命令する。追いかける源氏勢は賀茂川を渡 り、平氏の本拠地・六波羅を攻め込もうとすると、対岸には大勢の平氏軍が待ち伏せていた。源頼政(宇梶剛士)は罠にはまった愚かさを嘆き、その場を去って いく。
や がて平氏軍の放った何千本もの矢に源氏勢は次々と倒れていく。見かねた義朝は、清盛との一騎打ちを望み、清盛を河原へと誘う。二人は馬上での斬り合いから はじめ、馬を降りて斬り合う。死闘の末、清盛が義朝の動きを制し、首もとに剣を突きつける。だが、清盛は「お前は負けたのじゃ、義朝!」と言い放っただけ で、とどめを刺すことはなかった。義朝は力なく立ち上がり馬で去って行った。二人は、これがお互い会う最後だと知っていた。
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